孵化魚

ただいま、午前3時。

夕方から忘年会2つこなして、夜9時から作業開始

水音だけが響く場所で一人黙々と作業。どうにか検卵を終え、明日の発送に間に合いそうです。

今回は福岡と広島の養魚場が心待ちにされています。
    

2年をかけて親魚育成して作り上げるヤマメの発眼卵。親魚育成も人工授精も高い技術がいる仕事なので、養魚場に販売して感謝されることがしばしばあります。そんな稀な生業にやりがいと誇りを持っていますし、しゃくなげの森からのヤマメ発眼卵を心待ちにされているので、苦労もありますが、大きな責任感を持って日々作業に勤しんでいます。

一方で孵化も始まりました。卵嚢(らんのう)を蓄えた孵化魚は、自然界ではひっそりと石の間に身を隠し約1ヶ月卵嚢の栄養だけで成長します。

そうしないと他の魚に捕食されてしまいます。卵嚢の栄養を吸収すると自由に泳げるようになり、浮上してエサを食べ始めます。

養殖場では孵化槽で約1ヶ月、浮上を見計らって池に出して餌付け作業を行います。

私にとっては、この時期毎年のことですが、ヤマメの生命の時間に合わせて、夜中の作業が続きます。