旧芝離宮恩師庭園

文化財庭園の旧芝離宮恩師庭園。

浜松町駅からやモノレールから見ていていつも気になっていた場所。小一時間の心身ブレイクタイム庭園の背景に世界貿易センタービルがそびえていたり対比も面白い。

都立文化財9庭園の一つ。幕末紀州徳川家の芝御屋敷。明治になり宮内庁が購入しのちに昭和天皇御成婚の時に都に下賜された由緒ある庭園。いろんな人生のドラマがあったことを感じ取れる庭園です。

寒いながらもベンチに佇み、心癒されるひととき、いろんなことに想いを馳せる。
車や電車の音を聞きながら、都市の鼓動だけ人が蠢いていること。さっきまで身をおいていた喧騒、雑踏にそれぞれの人生があること。
そしていま目の前にある、手入れされた芝生や樹々、池にすむ鯉や、降りたつ鴨にも、悠久の生命のつながりの時を経て目の前に拡がっていること。

庭園としても、震災や戦災、都市化の波をかいくぐり江戸時代から残っていることやこの場所でどんな人生のドラマが繰り広げられたのだろう。
今は結婚式の前撮りがおこなわれている。

いまの時に、天皇陛下皇后陛下を拝謁することができたという意味がなんなのか、今日の時間がこれからの人生になにかつながっているような、そんな想いを感じながら、庭園のゆるやかな時間を見つめている。